我が子のための無添加が出発点 別所蒲鉾店(島根県出雲市大社町)
我が子のための無添加が出発点
出雲大社で知られる大社町は、日本海の海の幸に恵まれ、昔から蒲鉾作りが盛んな町。別所蒲鉾店の竹並一人さん(52歳)も蒲鉾屋の三代目に生まれ、21歳で家業を継ぎました。
当時の食べものは食品添加物がいっぱい。蒲鉾や竹輪も例外ではありませんでした。子どもが生まれた竹並さんは「娘たちに自信を持って食べさせられるものを」と切望しました。原料まで調べ上げ、徹底的に吟味した材料で一から作れるのは…自分にとって練り製品しかない。こうして別所蒲鉾店の無添加練り製品作りが始まりました。
こだわり抜いた原材料で作る
祖父の艶一郎さんの蒲鉾は、大社に揚がる豊富な地魚が原料でした。しかし、山が荒廃して海にミネラルが流れなくなるなど自然の生態系が崩れ、漁師の高齢化も進んだ結果、漁獲量は年々減少
。現在、別所蒲鉾店のすり身には、地元山陰・九州で水揚げされた新鮮な地魚(鯛、鯵、キス、カマスなど四季折々の魚)と、国内産のタラ(※) を使用しています。
仕入れた魚は3枚におろし、洗浄し砕肉機で身と骨と皮を分けます。身を粗いミンチにして水にさらし、汚れや血合いをきれいに取り除いてから脱水し、さらに細かいミンチにします。冷やしたミンチの温度が上がらないよう石臼で練ったら、沖縄の海水から造った塩を入れ(このタイミングが職人技)、ビートグラニュー糖、本みりん、魚醤油、昆布と鰹のだしを加えてさらに練り上げます。
基本の生地はこれで完成。板にのせて熟成させて蒸せば無でんぷんかまぼこに。基本の生地に馬鈴薯でんぷんを加え、そのまま蒸せばつみれやはんぺん、棒に巻きつけて焼けば竹輪や野焼き、菜種油で揚げれば天ぷらになります。蒲鉾の材料を活かした「おさかなソーセージ」「お魚チップス」も人気です。
※一般の冷凍すり身は保水性や弾力性を向上させるために、食品添加物の重合リン酸塩とソルビトールが使われますが、重合リン酸塩はキャリーオーバー(加工助剤)とみなされ、原材料欄への表示義務がありません。別所蒲鉾店で使用するタラは、スケトウダラに北海道産ビートグラニュー糖だけを加えた特注品の「無リン全糖スケトウダラすり身(北海道で水揚げして陸上加工)」と「南ダラ(ニュージーランド沖で日本船籍の船が漁獲して船上加工)」を使用。もちろん全てリン酸塩不使用です。
便利なレトルトおでん
おなじみの練り物に、卵と大根とこんにゃくを加えたおでん。昆布と鰹の風味が生きた自社開発のおでんダシを使い、うま味たっぷり。常温保存でき、そのまま召し上がれます。
*カタログ204
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味自慢・出雲おでん8種1~2人前 | 840円 |
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味自慢・出雲おでんミニパック5種5ヶ | 599円 |